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カモンアップ社長・永瀬 泰子(ながせ やすこ)独占インタビュー パート④

2023-03-05

こんばんは!創立17年、国際シェアハウスの草分け「カモンアップ」代表の永瀬泰子です。まだ日本にシェアハウスという文化が耳慣れなかった2006年。どのような道筋で起業に至ったのか、マイストーリーの第4回目です。

目次

シェアハウスブーム到来、それもつかの間

1号店の恵比寿、そして2号店の吉祥寺のシェアハウスの運営が軌道に乗ってきたので、さらなる事業拡大を目指して新たな物件探しに乗り出しました。

しかし、その当時はまだ「シェアハウス」という概念が世間に浸透していない時代。「シェアハウスをやりたいんです」と言っても、なかなか理解が得られません。誰もやったことがない、よくわからないことに対して「OK、やろう」と言ってくれる人は、かなり稀です。100件あたって10件話を聞いてくれればいいほう、という感じでした。そのうち1、2件が具体的な話に進む、という具合です。とにかく当たって砕けろ、というダメ元精神で次々に声をかけていきました。

そうして2、3年経った頃でしょうか。にわかにシェアハウスの存在が脚光を浴び、「シェアハウスブーム」が到来したのです。世間はシェアハウスビジネスを「救世主的なビジネスモデル」としてとらえ、私はテレビや雑誌に引っ張りだこ。勉強会の講師として呼ばれたりもしました。

「てのひらを返す」とはまさにこのことかと思いました。これまでさんざん、私のことを冷たくあしらってきた人たちが、急にこちらを振り返り、もてはやし始めたのです。この波に乗って、私たちは、2、3ヶ月に一件ぐらいのハイペースで新しくシェアハウスをオープンしていきました。

しかし、その波が過ぎると、次にやってきたのはバッドニュース。その頃、ネットカフェを全国展開する「マンボー」が「話題沸騰中のシェアハウス」とうたって運営していた施設が、消防法違反で取り締まりを受けたのです。これを機に、同じような違法の施設が多数検挙され、それをメディアが煽ったために「シェアハウス=脱法ハウス、違法行為」というイメージができてしまいました。それで、法律をしっかり遵守してシェアハウスを運営していた私たちまで濡れ衣を着せられてしまったのです。

ブームから一転して、今度は逆風にさらされる。持ち上げたかと思えば、奈落に突き落とす。メディアの力は恐ろしいものだと思いました。

好機は寝て待て?!

増え始めていた空き家を活用してシェアハウスを増設しようとしていた矢先の出来事でした。どうしたものか。声をあげようか。それとも他にいい案はあるだろうか。

知り合いの敏腕弁護士に相談したところ、こうアドバイスをいただきました。

「今、声を大にして主張するのは得策ではありません。クジラ(悪徳業者)を捕るためにかけた網にサンマ(私たち)がかかるようなもの。サンマが意見を主張したってダメです。時期を待ったほうがいい。」

問題が起きた時には表立って意見を主張することで物事を解決するのが私の常套手段。ですが、それが今は通用しないというのです。

「なるほど、確かにその通りかもしれない」

と思い、気持ちをグッとこらえて、今あるシェアハウスを堅実に運営しつつ、時期を待つことにしました。

民泊ブーム来たる

シェアハウスブームが去ると、次にやってきたのは民泊ブーム。

すると、何が起きたか。

お金のない悪徳業者たちは、シェアハウスビジネスから手を引き、甘い砂糖に群がる蟻の行列のように、今度は民泊ビジネスのほうに移っていったのです。

おかげで、シェアハウス市場はクリーンになりました。

確かに弁護士の言った通り、あえて声を上げずにじっと待ったのが正解でした。

常に移り変わる社会の動きを読みながら、その時なにが必要かを判断していかなくてはならないのですね。

次回、独占インタビュー⑤では、社長がカモンアップの経営の傍ら、情熱をもって取り組んでこられた青年会議所での活動について、お話を伺います。

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