
2026-08-17
michikushaが大切にしているのが、
道草。
目的地へ向かって、まっすぐ進む。 できるだけ早く着く。 無駄なく行動する。
そんなことが求められる毎日の中で、道草は一見、必要のない時間に見えるかもしれません。
でも、Kさんはその時間を大切にしています。
温泉に入っていたら、隣にいた知らない人と話すことになった。 散歩をしていたら、道端に咲いている花が気になった。 予定になかった道を歩いたら、知らなかった景色に出会った。
どれも、目的地へ最短距離で向かっていたら起きなかったことです。 でも、そんな小さな寄り道から、
人に出会ったり、 知らなかったことを知ったり、 少し考え方が変わったりする。
旅も、きっとそういうものなのかもしれません。 有名な観光地を全部回ることだけが旅ではなくて、
知らない町を歩いてみる。 地域の人と話してみる。 何もしない時間を過ごしてみる。
そんな「道草」が、あとから振り返ると旅の一番の思い出になっていることがあります。
michikushaでも、何か特別なことをしなければいけないわけではありません。
庭や畑で過ごしたり。 みんなでBBQをしたり。 プロジェクターで映画を見たり。 何もしないで、ぼーっとしてみたり。
その日の気分に合わせて過ごす。 そんな時間そのものが、michikushaらしい「道草」なのかもしれません。
Kさん自身、子どもの頃からずっと「頑張ること」が近くにある環境で育ってきたそうです。
もっと上へ。 もっと努力する。 人より結果を出す。
そんな世界の中で、ときには苦しさを感じることもあった。 だからこそ、庭師という仕事や海外での暮らしを通して、
「別に、ずっと競争し続けなくてもいいのかもしれない」
と思えるようになったと話してくれました。
誰かと比べなくてもいい。 人からどう見られるかだけで、自分を決めなくてもいい。 疲れたら立ち止まってもいい。 少しくらい遠回りしてもいい。
michikushaという名前には、そんなKさんの感覚も重なっています。 泊まりに来た人に何かを教える場所というより、 ここで人に出会ったり、自然の中で過ごしたりするうちに、
「あ、こういう生き方もあるんだ」 「こういう時間の使い方もあるんだ」
と、ふと気づける場所。 その結果、その人の中の選択肢が一つでも増えていく。 そんな宿になっていくのだと思います。
そしてmichikushaに行ったら、ぜひ建物もじっくり見てほしい。 というのも、この宿、
全体の約8割をDIYでつくっています。
もともと庭師で、工具を触ったり、ものをつくったりすることが好きだったKさん。 ただ、michikushaはKさん一人でつくった宿ではありません。 パートナーや地域の人たち、大工さんなど、本当にたくさんの人に助けてもらいながら、少しずつ宿をつくり上げてきました。
もちろん、何でもDIYすればいいわけではありません。
自分たちでできること。 専門家にお願いすること。
その境界を考えながら、周りの人たちと相談し、手を動かしてきました。 壁も、床も、部屋の一つひとつも。 最初から完成されていたものではありません。
だからmichikushaの空間には、Kさんだけではなく、宿づくりに関わったさまざまな人たちの手の跡が残っています。 完璧につくられたホテルとは少し違う。
誰かが悩みながら、 誰かに助けてもらいながら、 みんなで手を動かしながら、 少しずつ形にしてきた場所。
その背景を知ってから泊まると、きっと見えるものも変わるはずです。

宿を始めたら、普通は
「どうすれば自分の宿にもっとお客さんが来てくれるか」
を考えます。 もちろん、michikushaも宿なので、それは必要です。 でも、Kさんの話で印象的だったのは、
ほかの宿を「ライバル」としてだけ見ていないこと。
自分のところで泊まれない人がいれば、地域の別の施設を紹介する。 逆に、別の施設からmichikushaを紹介してもらう。
観光協会や地域で活動している人たちともつながりながら、 一軒の宿だけではなく、 地域みんなで訪れる人を迎えていく。 そんな形を考えています。
これからは地域の食やジビエなどともつながりながら、真庭だからこそできる体験も増やしていきたいそうです。
「michikushaに泊まりに来てください」
だけではなく、
「真庭に遊びに来てください。その途中でmichikushaに泊まってください」
という宿なのかもしれません。
実は、KさんとCome on UPの出会いは、今回が初めてではありません。 出会ったのは約2年前。 Come on UPのシェアハウスから生まれたつながりをきっかけに、真庭で行ったワーケーション企画で出会いました。 その頃から、
「いつか自分で宿をやりたい」
と話していたKさん。 そこから真庭で活動を続け、 地域の人と出会い、 家と出会い、 パートナーや地域の方、大工さんなど、たくさんの人に助けてもらいながら宿をつくり、
本当にmichikushaをオープンしました。
今回の勉強会でその話を聞きながら、 「自分の場所をつくる」ということにも、本当にいろいろな形があるんだと思いました。
人がすでに集まっている都会で宿を始める方法もある。 一方で、 地域に入り、 そこにいる人たちと関係をつくり、 訪れる理由そのものをみんなで育てていく。 そんな宿のつくり方もある。
michikushaは、まだ始まったばかりです。 だからこそ、この場所がこれから誰と出会って、どう変わっていくのかも楽しみです。
岡山を旅する予定があったら。 あるいは、まだ何の予定もなくても。 少しだけ足を伸ばして、真庭へ行ってみてください。
michikushaに泊まって、 Kさんと話して、 庭や畑で過ごして、 近所を歩いて、 温泉に入って、 BBQをしたり、 映画を見たり、 知らない人と出会ったり。 あるいは、何もしないで一日ぼーっとしてみる。 予定にない時間を過ごしてみる。
もしかしたら、
「わざわざ真庭まで来たのに、何もしなかったな」
という一日になるかもしれません。 でも、それくらいがちょうどいい。
旅から帰ったあと、 ふと思い出す景色や言葉は、 案外、予定表には書いていなかったものだったりします。
たまには、道草してみませんか。
その行き先の一つに、michikushaがあったら素敵だなと思います。
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岡山県真庭市・北房にオープンした、小さなゲストハウス。 地域おこし協力隊として活動するKさんが、パートナーや地域の人、大工さんなど、たくさんの人に助けてもらいながらつくり上げてきました。 宿の約8割をDIY。 「道草」をキーワードに、今まで知らなかった人や価値観、自然と出会うことで、
「こんな生き方もあるんだ」 「自分もこんなことをしてみたい」
と、一人ひとりの中にある選択肢が少し増えていく。 そんなきっかけが生まれる場所を目指しています。
岡山・真庭を旅するときは、ぜひmichikushaへ。
▶ note
Come on UPでは、東京・関西のコミュニティマネージャーが月に一度集まり、シェアハウス運営やコミュニティづくりについて学び合っています。 ときには、Come on UPの外で自分の活動や場所をつくっている人もゲストに迎えながら、
「暮らす場所をつくるって、どういうことだろう」 「人が集まる場所って、どうやって生まれるんだろう」
そんな正解のない話を、一緒に考えています。
多様性を楽しみ、ゆったり暮らす。
シェアハウスならカモンアップ
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